教員紹介

西阪 仰(2023年3月退職予定)

エスノメソドロジー・会話分析という分野において、とくに人の認知もしくは心にかかわる諸々のトピック(視覚、想像、想起など)を、「相互行為」の視点から捉えなおす仕事をしてきました。2000年代になってからは、いわゆる産婦人科医院や助産院で,妊婦健診における相互行為を分析しています。2011年の震災以降は,福島県で避難住民とボランティアのみなさんの相互行為の分析を続けています。視覚や触覚について、やや理屈っぽい思考をめぐらすとともに、心配事がどのように語り始められるかについても、考察しています。

【大学院(人文公共学府)の担当】
  ◆博士前期課程:基盤文化コース(社会学)
  ◆博士後期課程:人文科学コース


米村 千代

家族社会学、歴史社会学。特に、近代日本の「家」と家族の変容を研究テーマとしている。具体的には明治大正期を中心に研究しているが、「上からの」浸透、抑 圧の体系としての「家」や家族という観点からではなく、国家政策をはじめとする外部体系との相互作用によって近代日本における「家」や家族の特質を捉える という視点をとる。

【大学院(人文公共学府)の担当】
  ◆博士前期課程:基盤文化コース(社会学)、多文化共生コース(ジェンダー論)
  ◆博士後期課程:人文科学コース

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清水 洋行

地域社会学・都市社会学を専攻。地域社会の構造やその変動について、主に地域の諸集団の生成・変容の分析を通じた考察を行っています。特に、ローカルで活動するサード・セクター組織(地域住民組織、市民活動団体、NPO、協同組合)やそれらの活動を支援する中間支援組織について、地域の内と外のさまざまな条件との関係から考察しています。

【大学院(人文公共学府)の担当】
  ◆博士前期課程:基盤文化コース(社会学)、多文化共生コース(ジェンダー論)
  ◆博士後期課程:人文科学コース


出口 泰靖

専門は、福祉と医療の社会学、臨床社会学、ケアの社会学。少子化や高齢化によって社会的にも注目を浴びるようになってきた育児支援や障害児者の介助、高齢 者の介護といった「ケア」の領域をフィールドワークしている。特に、「ケアされる/ケアする」うえでの関係性について、「コミュニケーション」や「身体」 に着目して考察したり、ケアされる当事者や育児・介助・介護している家族と、「インフォーマル/フォーマル」なケアサービスとの「つながり」のありように ついて調べている。

【大学院(人文公共学府)の担当】
  ◆博士前期課程:基盤文化コース(社会学)、多文化共生コース(ジェンダー論)
  ◆博士後期課程:人文科学コース

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吉岡 洋介

人びとの職業キャリアがどのように形成されるのかについて、パネルデータや回顧型職歴データといったやや複雑な統計データの計量分析により明らかにしています。その際、人びとの人生の歩みを、個人に内在する意思や能力だけでなく外在する機会や制度を通して多角的に把握しようとする海外のライフコース研究を手掛かりにしています。

【大学院(人文公共学府)の担当】
  博士前期課程:基盤文化コース(社会学)
  博士後期課程:人文科学コース


高艸 賢(2022年12月就任)

専門は社会学理論・社会学史です。これまでの研究では、「社会学とは何か?」「社会学において客観性とは何を意味するのか?」「社会学者は社会とどのように関わっているのか?」といった問題について考えてきました。思考の手かがりとして私が依拠しているのは、アルフレート・シュッツという人の著作です。自己と他者(私とあなた)の関係や社会学者と社会(研究者とその対象)の関係を原理的な次元で解き明かすというところに、シュッツ理論の魅力があります。

また、理論研究のほかに、アニメなどのメディア文化に関する経験的研究にも取り組んでいます。特にファン研究に関心があり、アニメファンへのインタビュー調査やアニメ雑誌におけるファンの語りの分析などを行ってきました。元々はシュッツ研究を始める前からやっていた研究なのですが、近年ではシュッツの理論的視座に依拠しながらファンの経験にアプローチすることを試みています。

最新の研究業績については、researchmap(https: researchmap.jp/takakusa/)をご覧ください。

【大学院(人文公共学府)の担当】
  ◆博士前期課程:基盤文化コース(社会学)
  ◆博士後期課程:担当なし