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社会学とは
社会学は、人間が行う行動を社会的な側面から研究する学問です。
人はひとりでは生きてゆけず、他人とかかわり、様々な集団や組織をつくって生活しています。友人、恋人、家族などの私的な領域から、地域、NPO、学校、病院、職場などの公的な領域にいたるまで、人はこうした関係や活動に無意識に影響されていたり、さまざまな意味を見いだしたりするとともに、そこでさまざまな問題が生じたりしています。社会学はこれらの現象や問題について理論研究や社会調査を通じて明らかにしていく学問です。
つまり社会学とは、わたしたちが社会で営んでいる様々な行為や人と人との関係、それらが形づくる全体社会の構造と変化を研究の主題とし、それらとの関連で個人のパーソナリティーや文化のありさまも研究対象とする学問です。
社会学の具体的な研究領域は、行為、規範、集団、組織、社会システム、コミュニケーション、文化、社会意識などの理論的研究から、家族、地域、職業、企業、消費、環境、差別、交通、余暇、サブカルチャー、エスニシティなどの実証的研究まで広汎な分野に及んでいます。
また、質問紙調査(統計分析)、インタビュー調査・参与観察(フィールド・ワーク)、事例研究など、さまざまな調査方法を学び、明らかにしたい課題に応じて選べることも、社会学の特徴です。
社会学専修のカリキュラム
社会学専修では、文献による学習を通して理論や概念を習得するとともに、社会調査を通じた実証的な研究スタイルを重視していることです。カリキュラムは、4年次の卒業論文の作成に向けて、次の3本の軸によって構成されています。
講義系
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- 社会学全般に関わる講義として、基本的な考え方を学ぶ「社会学概説」、社会学の理論を学ぶ「理論社会学」があります。
- 社会学の様々な専門分野を学ぶ講義として、「家族社会学」「地域社会学」「医療と福祉の社会学」「ジェンダーの社会学」「産業社会学」などの専門科目があります。各専門分野の重要な考え方や現代的なトピックについて教員が紹介するスタイルです。
- 履修生の数は、授業や年度によって異なりますが、50名前後です。みなさんからの質問やコメントに対する教員からのフィードバックが得やすい環境です。
調査系
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- 2年生の前期に、社会調査の基本的な考え方と、主に定量的調査・量的調査(アンケート調査+統計的分析)の方法を学び(社会調査概説a)、後期に定量的調査の演習を行います(社会調査概説b)。また、定性的調査・質的調査(インタビュー調査、参与観察ほか)の方法を学ぶ授業(生活史の社会学)があり、定量的調査・定性的調査の両方をしっかりと学ぶことができます。
- 3年次に、社会の現実に直接ふれるために、共通の地域やテーマを定めて、教員と学生全員で実地調査を行います(社会調査実習)。この授業は、学生が主体的に調査を設計・実施し、研究成果を報告書にまとめます(これまでの報告書はこちらをご覧ください)。「社会調査実習」は、1年間の調査活動を設計する企画力、文献などで学んだ知識を現実社会の考察に応用する力、現地・現場に出向いて資料収集やインタビュー等を行う行動力、データから社会を読み解く思考力、これらをグループワークで深める協力する力などを総合的に養う貴重な機会です。
- 2年次~3年次に調査系の授業を履修することで、卒業に必要となる専門科目(演習・実習)の単位をみたすことができることともに、(一社)社会調査協会が認定する社会調査士という資格を取得することができます。
演習系
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- 履修生が文献や自分の研究成果をまとめて発表し、その発表について履修生全員でディスカッションを行うという学生主体の授業です。この授業では、教員は進行や助言という補助的な役割を担います。2年次の「社会学研究法」から始まり、3年次に「社会学演習」、4年次に「卒業論文特別演習」へとステップアップします。いずれも10名前後の小規模のクラスです。
- 上記と並行して、英語の文献購読等を通じて社会学の理解を深める授業として、2年次の「専門英語(社会学)」[2020年度入学生対象]、3年次の「社会学原書購読」があります。
- これまでの卒業論文のテーマは、こちらからご覧ください。
各授業のシラバスについては、千葉大学シラバス検索システムで検索できます。関心のある授業名(一部も可)や、教員名(姓と名の間に一文字スペースを入れる)を入力してみてください。